池の上陽水
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DISCOGRAPHY : 未収録作品1 - 母音

母音 / 池の上陽水

2011年発売予定 (※1)
曲目
01・母音 (※2)
02・君はアマツブ
03・サブウェイ
04・水道道路
05・双子どうし (※3)
06・ゴンドラ (※4)
07・夏送り
08・when (※5)
09・スプリングハズカム
10・冬のクロエ
11・アニエス・べーを着て (※6)
12・お稚児白書をもう一度
※1:2010年5月10日に羽場さんから受け取ったデータには、このように書かれていました。全歌詞データは、その前日に、ブログ「メルヘンの丸焼き」に「母音 全歌詞」として掲載されています。
※2:5月10日データでは、「母音」は曲目リストから抜けています。「母音 全歌詞」では冒頭にラインナップされており、こちらにしたがって補いました。
※3:「母音 全歌詞」にはこの曲は入っておらず、代わりに「アーティストへの提供曲」で神谷きよみさんへの提供曲として歌詞が掲載されています。ここでは、5月10日データにしたがい、歌詞データは「アーティストへの提供曲」で補いました。
※4:「母音 全歌詞」では、「夏送り」「ホエン」の次、「スプリングハズカム」の前にラインナップされています。ここでは、5月10日データにしたがいました。
※5:「母音 全歌詞」では「ホエン」と仮名書き表記になっています。ここでは、5月10日データにしたがいました。
※6:「母音 全歌詞」では「アニエスベーを着て」と中黒が落ちています。5月10日データおよびYouTube音源では中黒が挿まれているため、こちらにしたがいました。(2010.6.8.なかむら@オヤスミ)

1. 母音

 詞 池の上陽水
母音
 
青い家
愛を追う
 
青い絵
愛を言う
 
会い 会おう
会い 会おう
 
青い王
老いを言う
 
愛を言え
愛を追え
 
会い 会おう
会い 会おう
 
© ikenoue yousui 2009

2. 君はアマツブ

 詞 池の上陽水
君はアマツブ
 
君は小さくって きれいなアマツブ
今日も葉っぱの先で 一人震える
強い風に飛ばされたら
お池に落ちて水になるよ
揺れる葉っぱの先で 光るアマツブ
 
君は小さくって きれいなアマツブ
あめんぼや蛙たちが アレコレほざいてる
明日へジャンプ 変わらなくちゃ
ポジテブシンキン 我がままだなあ
揺れる葉っぱの先で 光るアマツブ
 
© ikenoue yousui 2006

3. サブウェイ

 詞 池の上陽水
サブウェイ
 
怖くはないから 持たれてお眠り
地下鉄は今 サイレン鳴らすよ
夜更けの車両は僕ら 二人だけ
疲れた体を 優しくレールのビートが包むよ
 
日時計仕掛けの 狂った世界に
心溶かされる前に どこか逃げよう
このまま止まらずに夢で見た国へ
銀のサブウェイ 連れてって
 
足に絡みつく 昨日の新聞
まだ海の向こうで戦いが始まるよ
 
今夜の映画も 見飽きたねなんて
ずっと昔は 泣いてたくせして
君を閉じ込めて 壊し続けた
消えない記憶も いつか映画のようにあせるよ
 
部屋に戻ったらスープを飲んで
太陽が過ぎるまで眠っていようよ
怖い夢の中 追いかけられて
はぐれないように手を繋いで
 
闇に浮かぶエルドラド 移動遊園地
捨てられた君の笑顔 探しにゆこうよ
壊れた教会の下の 秘密のクラブ
煙たいレゲエのビートの波に漂っていようよ
このまま止まらずに夢で見た国へ
銀のサブウェイ 連れてって
 
たどり着いたのはいつものエスカレーター
また君を震わす 足音が聞こえるよ
 
空がきれいだ 星が十も見える
心が太陽にみつからないうちに さあ早く
 
© ikenoue yousui 1984

4. 水道道路

 詞 池の上陽水
水道道路
 
形見のギター爪弾くように
やさしく君に触れた夜
朝が来るのを怯えるような
せつない君に触れた夜
 
君が先に眠ったら
一人部屋を出てゆく
水道道路まで出れば
帰り車拾えるさ
 
僕の人生はもう下り坂なら
君と落ちていきたいなんて
下らない唄 鼻歌いながら
大人の乗り物にも
慣れてしまったものだとシートに沈む
 
君が先に目覚めたら
一人食事すませて
昼に会える 決められた服と言葉をまとって
君の人生はまだ登り坂だから
背中押していきたいな
 
暗い地下の
部屋に倒れて
下水道の調べを聞きながら
眠れないシーツに沈む
 
君の人生をもう邪魔しないから
しばらくいてくれないか
海へ続くきれいな川を君と抱き合い
泳いでいるんだ  夢ならばいいだろう
 
© ikenoue yousui 2002

5. 双子どうし

 詞 池の上陽水
双子どうし
 
ヨーヘン 君の夢の中に
ヨーヘン いつか僕は閉じ込められた (※7)
 
南半球の海へ向かう道を
凄いスピードで 自転車に乗って
回した手が少し苦しい
 
ヨーヘン 君の時の中に
ヨーヘン いつか僕は閉じ込められた
 
影一つもない白い部屋の中で
君と抱き合って転がり回って
いつか足がつながっていた 一つに
 
世界が嫌いな君と
君しか見えない僕と
いびつな心を合わせて歩いてけるかな
 
ヨーヘン 君の白いお腹に
ヨーヘン 耳を当てて出口探した
 
熱い雨が降るバスルームのなかで
君と抱き合って転がり回って
いつか足がつながっていた 一つに
 
未来が嫌いな君と 君しか知らない僕と
いびつな心を合わせて歩いてけるかな
 
そんな風に意地悪に そんな風に笑うのかい
いつか君は僕になっていた
 
そんな風に恥ずかしく そんな風に怒るのかい
誰か体 切り離してくれないか
 
© ikenoue yousui 1988
※7:脱字と思われる部分を補いました。(2010.6.8.なかむら@オヤスミ)

6. ゴンドラ

 詞 池の上陽水
ゴンドラ
 
抱きしめて 眠らせて うずくまる君の
エアコンも壊れたまま 空の小さな部屋
 
エレベーターの途中で日付が代われば
逢いたいと言わせた 酔いも覚めるさ
 
ゆや〜ん ブラインド越し 夜の光が
僕らをゼブラに変えるけど
ゆよ〜ん 閉じ込められた
宙ぶらりんのゴンドラに
 
忘れたと嘘を吐く 眠れない君の
こぼれてく目の奥に いつも誰かいる
 
風が抜ける部屋で 優しい人が待つ
それは幸せねと 意地悪な人
 
ゆや〜ん 天窓の奥 見下す月に
僕らは両手を伸ばすけど
ゆよ〜ん 閉じ込められた
行く先のないゴンドラに
 
寝言でつぶやいた 名前の振りして
汗のひいた背中 抱きしめるだけ
 
ゆや〜ん 朝もやの中見下ろす街に
僕らは声をあげるけど
ゆや〜ん 閉じ込められた
宙ぶらりんのゴンドラに
ゆや〜ん もうすぐ落ちる
宙ぶらりんのゴンドラ
 
© ikenoue yousui 1990

7. 夏送り

 詞 池の上陽水
夏送り
 
ばあちゃんに手を引かれ
弟が 神輿追う
紺の浴衣 母さんの
ひざの傷 消えないね
 
ふと迷い混んだ里は 死に人だらけで
川で溺れた君は きれいな娘になった
 
かなかなと 日暮らしが
儚いと 日暮らしが
 
終わらない 夏の夜
山の味も 飽きて来た
暗闇に舟を出し
逃げだそう 二人して
 
流され付いた島は 罪人だらけで
手篭めにされた 君は火あぶりになる
 
逃げ帰った街は  百年経ってた
家も人もビルも 誰も僕を知らぬ
 
かなかなと 日暮らしが
馬鹿だなと 日暮らしが
 
© ikenoue yousui 2008

8. when

 詞 池の上陽水
when
 
もう一人では夜が怖いんだ
君の言葉送って
 
もう一人では朝が来ないんだ
君の今を教えて
 
今日も嘘だらけさ
穴埋めしなけりゃ
寝なくちゃ起きなくちゃ
起きるために寝なくちゃ
 
君の心の中に僕はいなくても
ほんの気まぐれだけで僕は救われる
いつになったら君に出会える
いつになったら君を忘れる
 
もう一人では夜が怖いんだ
君の様子教えて
 
もう一人では朝が来ないんだ
君の夢を送って
 
今日も逃げてばかりさ
穴埋めしなけりゃ
タック&パティを聴いても
優しい気持ちになれない
 
君の瞳の中に僕はいなくても
軽いお世辞だけでも僕は生きられる
 
いつになったら君に出会える
いつになったら君を忘れる
いつになったら君が消えてく
いつになったら君に出会える
それはいつ
 
WHEN WHEN WHEN WHEN
WHEN WHEN WHEN WHEN
WHEN WHEN WHEN WHEN
WHEN WHEN WHEN WHEN
 
© ikenoue yousui 1990

9. スプリングハズカム

 詞・曲 池の上陽水

前原孝紀(ag.)/池の上陽水(vo.) 2010年5月3日録音
スプリングハズカム
 
春は 嫌な季節だ
つらい別ればかりだ
黒い服を脱いで
ぬるい酒を飲み込む
 
写真じゃダメ 死んじゃダメって
君は猫を抱く
 
写真じゃダメ 死んじゃダメって
君は猫と眠る
 
春は脆い季節だ
空もすぐに泣きだす
傘なんかささなくても
からだ中に染み込む
 
写真じゃダメ 死んじゃダメって
君は猫を抱く
 
写真じゃダメ 死んじゃダメって
君は猫と眠る
 
春は怖い季節だ
古い声が聞こえる
花なんか買わなくても そこら中に落ちてる
騒ぐ街の隅で 苦い酒を飲み込む
 
© ikenoue yousui 2010

10. 冬のクロエ

 詞 池の上陽水
冬のクロエ
 
鼻唄を唄いながら
君はビデで足を洗う
お決まりな 映画の後
仲間の店 ふざけたハロウィン (※8)
 
シニョンをほどく 見なれかけた横顔
先に眠るよ 少し酔い過ぎた
 
もう泣かないで 変わっていないよ
君が笑えば 灯り消すよ
愛していると唄えば
夜が続いてゆける きっと
 
痩せた肩震わす君の
乾いた咳 目を覚ませば
夢の奥 棲みついてた
僕は冬のクロエに気づく
 
バカンス気分 暮らしはじめた夏は
白い部屋も 香る花であふれた
プリーツのスカート 広げて微笑む君は
朝もやに咲いた 睡蓮のようだ
 
もう泣かないで 抱いているから
君が眠れば 飲みに行くよ
愛していると唄えば
日々が流れてゆける<続いてゆける> ずっと
 
薔薇の国 長い旅する
約束さえ 忘れたまま
街中にソルドのポスター
僕は冬のクロエを探す
 
© ikenoue yousui 1985
※8:誤字と思われる部分を修正しました。(2010.6.8.なかむら@オヤスミ)

11. アニエス・べーを着て

 詞・曲 池の上陽水

前原孝紀(ag.)/池の上陽水(vo.) 2010年5月3日録音
アニエス・べーを着て
 
今度男に生まれて来たら
戦闘服着て撃ちまくるのさ
 
口もきかず 嘘も言えず
何も見ずに前へ
 
今度女に生まれて来たら
アニエスベー着てやりまくるのさ
 
口もきかず 声も上げず
何も見ずに朝へ
 
口もきかず 嘘も言えず  (※9)
何も見ずに前へ
 
今度子供が生まれて来たら
名前付けずに森へ返すのさ
 
森へ 森へ
 
© ikenoue yousui 2008 (※10)
※9:YouTube音源にしたがって、「母音 全歌詞」から修正しました。
※10:「母音 全歌詞」では2010年のクレジットになっていますが、ほぼ同一の詞が「12月の唄」(2008年12月6日)に見え、YouTube音源でも2008年の表記があることから、それらにしたがいました。(2010.6.8.なかむら@オヤスミ)

12. お稚児白書をもう一度

 詞 池の上陽水(曲 荒井由実)
お稚児白書をもう一度
 
いつか君と行った 映画が又来る
修行を抜け出して二人で出かけた
 
悲しい場面では 涙ぐんでた
青い剃り跡が 今も恋しい
 
雨に破れかけた 墓脇の卒塔婆に
過ぎ去った昔が 鮮やかに蘇る
 
君も見るだろうか ブエノスアイレスを
二人だけのメモリー 涅槃でもう一度
 
僕は不精髭と髪を伸ばして
レズ・ゲイ集会へもときどき出かけた
 
住職が決まって 髪を剃って来たとき
もう若くないさと 君に言い訳したね
 
君も見るだろうか ブエノスアイレスを
二人だけのメモリー 涅槃でもう一度
 
君も見るだろうか ブエノスアイレスを
二人だけのメモリー 涅槃でもう一度
 
© ikenoue yousui 2008